こんにちは、管理人のかどやんです。
私は現在、中国語(台湾)を独学で勉強しているのですが、英語を勉強していたときに比べ圧倒的に上達スピードが早いと感じていて、少しばかりびっくりしています。
ではなぜ、英語よりも中国語の上達が早いのか。
それは、“最初に発音を徹底的に勉強したかどうか” の違いだと感じました。
話せるようになりたいなら、絶対にクリアしなくてはならないのが「発音」です。
私は英語学習の際に、「発音」を疎かにしてかなり苦労をしました。((>ω<。))
この「発音」の壁を早く乗り越えないと、ずっと「我聽不懂 ウォティンブゥドン(何言ってるかわかりません)」を連発でお見舞いされ続けることに。
この発音に関してだけは、お金払って習いに行ってもいいと思うくらい、個人的には重要だと思っています。
そして、語学を勉強する上では、勉強の仕方も大変重要ですよね。
語学の習得は、簡単にできるものではないと知っていても、人と比べて落ち込んだり、成果が感じられずイヤになったりします。
私は、語学の上達が感じられない要因は、大きくわけて2つあると考えています。
一つ目は、結果を焦りすぎているとき。
語学習得は容易ではありません。少なくもと最低3ヶ月は時間をかける必要があります。
そして、本人の努力によって結果が大きく変わってくるものです。
二つ目は、勉強の仕方を間違えているとき。
3ヶ月経ってもまったく上達を感じられない場合は、勉強の仕方が間違っていると断言できます。今すぐ勉強の方法を改める必要があります。
間違った方法のまま勉強をし続けても、その努力が報われることはありません。
というのも、これは私が経験したことなので、痛いほどよくわかります。
一刻も早く間違いを正して軌道修正することが、語学習得の最短ルートとなります。
勉強の仕方を間違えている人は、語学習得でもっとも大切な「発音」を疎かにしています。もしくは、その発音の勉強方法に問題があります。
というわけで今日は、中国語を習得する上でもっとも重要な発音について、発音の重要性と勉強の仕方、トレーニング方法ついてご紹介したいと思います。
中国語が上達しない・・・と真剣に悩んでいるのであれば、少しはお役に立てるかもしれません。
あくまで私の体験にはなりますが、ぜひ参考にしてみてください。
発音が正しくできていれば通じるという事実
カタコトでも発音がちゃんとできていれば通じるし、ペラペラでも発音が間違っていればまったく通じない。後者は、もはや自己満足でしかありません。
話せるようになりたいのであれば、文法の勉強を始めるよりも先に、発音の勉強を始めましょう。
残念ながら、スピーキングにおいては、通じる発音でなければ会話は成立しないのです。
日本の語学教育だと発音はないがしろにされ、文法やキレイな文を作れるようになることが重要だと教えられます。
英語がいい例ですが、日本人の英語は外国人にとっては雑音です。
相手にまったく通じない音を発しているなら、それはもう雑音でしかないのです。
なので、話せるようになりたければ、その言語のキモとなる発音を真っ先に勉強する必要があります。
裏を返せば、他言語を習得している人は、間違いなく発音を徹底的に勉強しています。
なので、今あなたが中国語が通じずに悩んでいるのならば、それは発音を疎かにしているからかもしれません。
発音をマスターすることこそが、最短で中国語を上達させることになります。
まずは、なぜ発音が大切なのかを理解して、効率的に勉強に励みましょう。
日本語にない音は、正しく発音することも聞き取ることもできない
中国語のなかには、日本語の音と似ていて、そのまま発音しても問題ない音があります。
一方で、似ているように感じても、ネイティブからするとまったく違う音があります。
例えば、「ㄩ(ü)」の音。
日本人が聞くと「ゆ」の音に近くきこえますが、「ゆ」で発音すると通じません。なぜなら、ネイティブからするとまったく別ものだからです。
私たちの脳というのは良くできていて、知らない音はわかりやすいように、自分が知っている音のなかで一番近い音へと変換してくれます。
これが語学学習では弊害となります。
聞き取れていると錯覚しているだけで、本当は、正しい音を聞き取れてはいないという事実を知りましょう。
では、どうするか。自分の脳を洗脳します。
これから知らない音を覚えるよ。と頭に信号を送りながら、ひたすら新しい音の発音練習をします。
そうすることで、新しい音として脳みそが認識するようになります。
認識されたらこっちのものです。自分で正しく発音はできるし、その音が聞こえてくれば、その音だと正しく認識できるようになります。
ネイティブは聞き分けているという事実を理解しよう
それでもやはり、ちょっとの違いなら大丈夫じゃない?と安易に考えてしまうことがあります。
日本人からすると、一緒にしか聞こえない「ㄢ(an)」と「ㄤ(ang)」ですが、ネイティブからすると、やはりまったく違う音です。
ネイティブはこの二つの音の違いを聞き分けています。ということは、ネイティブと会話しようと思えば、私達からすればこの微妙な違いも、ネイティブと同じように聞き分けられるようになる必要があります。
発音を完璧にする前に単語や文を覚えることの危険性
発音の練習は退屈です。本来ならば、3ヶ月はみっちりと発音だけを勉強した方がいいです。そのくらい重要です。
がしかし、発音練習だけだと会話は上達しません。いかにこの辛くて歯がゆい時期を耐えるかが、最短でマスターできるかの鍵となってきます。
ここで、発音練習に飽きて早々に単語や文の練習へと移った場合。
確かに、何度も聞いていれば、それらしくは発音できるようになるかもしれません。ただ、ここで忘れてはいけないのが、知らない音は、知ってる音へと変換されて聞こえるという事実です。
中国語の正しい音をマスターしていない場合、脳にその音がインプットされていないので、正しい音で認識できるわけがないのです。
そのため、この中途半端な状態で単語や文の発音を覚えてしまった場合、のちのちが厄介です。
通じない発音で覚えてしまっているので、せっかく覚えても通じません。また、一度覚えたものを修正することは、かなり大変です。
英語がいい例です。
何千という単語や文を、間違った発音で覚えているために、外国人相手にはまったく通じません。そして、すでに覚えてしまった何千という音を一から覚え直すのは大変です。
すでに癖がついてしまったものを直すことほど、大変なものはありません。
あとで修正を加える時間を考えれば、最初に3ヶ月間我慢して発音だけに集中することの方が、よっぽど語学習得の近道といえます。
中国語の発音について理解しよう
最短で攻略したければ、敵を知ることが手っ取り早いです。相手を理解すれば、どう攻略していけばいいのか、どのくらいの時間が必要かを知ることができます。
中国語には母音と子音、声調がある
中国語には母音が「16個」と子音が「21個」あります。
母音というのは、日本語でいう「あいうえお」です。子音は、日本語で説明すると、「か:ka」の「k」の部分にあたります。母音の前に置かれる音ですね。
この母音と子音で構成される音が約400あります。
そして、これに加えて声調があります。声調とは、声のトーン。このトーンは4つあり、「4声」と言われています。
なので、約400の音と4声を組み合わせた約1600の音を完璧にマスターすれば、もう怖いものはありません。
中国語は2音節から1つの単語を構成していることが多いので、声調の練習は2音節で16のパターンをひたすら練習します。
日本語でも「あいうえお」を完璧に発音できるようになれば、フリガナさえあれば、どんな漢字でも読むことができます。
この発音をマスターすると、どんな漢字でも読むことができるようになります。
英語のように、リダクションやリエゾンが起こらない
リダクションとは音が消えること。また、リエゾンとは音がくっついて違う音になることです。
英語学習者を悩ませる2つのことが、中国語では起こりません。
これはどういうことかというと、例えば「Do you like it?」の発音の場合。せっかく個々の発音を完璧にしても、この文の発音はこうなります。
敢えて日本語で書きますが、「ドゥ ユー ライキッ?」
「like」の「e」は消え、「k」と「i」がくっつき、最後の「t」も音が消えます。これはまだ簡単です。
長い文になればなるほど、このリダクションとリエゾンに頭を抱えることになります。
けれども中国語は、はっきりとすべての音を発音します。消えることもくっつくこともありません。
最初に1600の音さえマスターすれば、確実に聞きとることも話すこともできます。
声調があることに感謝するべき
中国語には声調があり、そのために中国語の発音は難しいと言われています。ほとんどの方が、この声調でつまづいて勉強を断念されるのではないでしょうか。
しかし私は、むしろこの声調があることに感謝しています。
なぜかというと、この声調があるおかげで、簡単に正しい音を知ることができるからです。
私は、日本語にも声調があるのではないかと思います。ただ、それを記号にして表していないだけ。無意識のうちに覚えています。
例えば、「雨」と「飴」
イントネーションを変えることで、違うもの(音)として認識しています。
この音の違いを外国人に聞かれたとき、説明できますか?私はできませんでした。
無意識に音程を覚えていて、この二つの違いを厳密に表す記号(声調)もありません。二つとも「あめ」です。音程は記憶するしかありません。
ただ、中国語にはすべてに声調があります。確実に正しい音を知ることができます。音程がわからなければ、目で見て確認することができるのです。
声調のおかげで、中国語の勉強は格段に効率よくなっていると考えるべきです。
メロディは聞き続ければ覚えることができる
声調を覚えるのは、歌のメロディを覚えるのと同じです。しかもメロディほど、複雑なものでもありません。
毎日30分、1週間も聞いていれば、イヤでもそのメロディが口ずさめるようになっていますよね?
ということは、音程を覚えることは人間にとって、かなり簡単なことであるということです。
継続して、覚えられるまで聴き続ける(練習)ことができるかだけの問題です。
上でも述べましたが、中国語は2音節で一つの単語が構成されています。ということは、2音節の組み合わせを覚えればいいということになります。
その組み合わせの数、たったの16通り。
この16の音程さえ完璧に覚えれば、声調で悩むことはなくなります。むしろ16パターンだけしかないことに感謝しましょう。
タイやベトナムの言葉には、この声調が5~9声あるそうです。4声しかないことは、むしろ有難いことです。
敵を理解したところで、どう勉強していくのか。
母音と子音、声調をそれぞれ完璧にしていきます。
・基本の母音「16個」
・基本の子音「21個」
・声調の16パターン
この3つをそれぞれ、1週間から2週間ひたすら声に出して練習します。
できれば、それぞれ30分ずつは練習しましょう。
個々の母音と子音が発音できるようになったら、「子音+母音」の組み合わせを練習していきます。
・「子音+母音」計400の音の練習
全部いっぺんにはせず、「子音+ㄚ:a」だけをとりあえず練習といったように、少しずつ音に慣れていくようにしましょう。
・声調の16パターンは引き続き練習
声調はとにかく音に慣れたもの勝ちです。引き続き16パターンの練習を続けましょう。
そして、そらで言えるくらいになったら、数字1~100を数える練習もしてみましょう。声調の練習と数字が覚えられて一石二鳥です。
詳細は以下を参考にしてみてください。
1.基本の母音「16個」をマスターする
母音は下の16種類です。すべて完璧に発音できるように練習しましょう。
ㄚ:a ㄛ:o ㄜ:e ㄝ:ê
ㄞ:ai ㄟ:ei ㄠ:aoㄡ:ou
ㄢ:an ㄣ:en ㄤ:ang ㄥ:eng
ㄦ:er 一:i ㄨ:u ㄩ:ü
詳しい音の解説は、この記事を参考にしてみてください。
2.基本の子音「21個」をマスターする
子音は下の21種類です。
【両唇音】ㄅ:b ㄆ:p ㄇ:m
【唇歯音】ㄈ:f
【舌尖音】ㄉ:d ㄊ:t ㄋ:n ㄌ:l
【舌根音】ㄍ:g ㄎ:k ㄏ:h
【舌面音】ㄐ:j ㄑ:q ㄒ:x
【舌歯音】ㄗ:z ㄘ:c ㄙ:s
【巻舌音】ㄓ:zh ㄔ:ch ㄕ:sh ㄖ:r
詳しい音の解説は、この記事を参考にしてみてください。
3.声調の組み合わせ16パターンをマスターする
中国語は、二文字で一つの単語になっていることがほとんどです。
例えば、「安心」(この字は、中国語でもこの漢字です。)
2音節の声調のパターンは16通り。この16通りを完璧にしましょう。
声調については、この記事を参考にしてみてください。
1~100の数字の練習は、この記事を参考にしてみてください。
4.子音と母音の組み合わせの音も個々にしっかり学習する
どの教科書を見ても、母音と子音の発音の仕方は詳しく解説されていますが、子音と母音が合体したときの音については解説していません。
ネイティブは、母音と子音を練習したあとは、単語の練習をしながら合体したときの音を自然に覚えるそうです。
語学学校では、母音と子音のそれぞれの発音の仕方を練習したら、そのまま単語の練習に入りました。ネイティブと同じ学び方ですね。
そのためになかなか正しい発音ができず、かなり苦労をしました。
私達は子供ではありません。もう脳が出来上がってしまっています。その場合、先に合体した場合の音を覚えてしまった方が、脳が混乱することもなく、あとあとの勉強が楽になります。
例えば、子音の「ㄅ:b」と母音の「ㄢ:an」のそれぞれの発音は完璧なのに、「ㄅㄢ:ban」になった途端に「ㄅㄤ:bang」の音で発音してしまっていたりします。
これはなぜかというと、「ㄅㄢ:ban」の音をちゃんと脳が認識できていないがために、正しく発音できないことが原因です。
私の場合、400の音を完璧にしたあとは、どの単語(文)も正しく読めるようになったので、先に400の音と声調を完璧にすることをオススメします。
語学学校に行っても中国語が上達しない方は、この部分を疎かにしているのではないでしょうか。
逆にここを完璧にすれば、本当にこの後の単語と文の習得が楽になりますよ。
子音と母音の組み合せの発音練習は、こちらの発音一覧を参考にしてみてください。
5.上記の発音が完璧になったら単語と文の練習を開始
上記を実践して3ヶ月もすれば、いやでも発音は上手くなっています。今まで雑音にしか聞こえなかった音が、聞いていても「ここは3声だな。」とか、声調の違いまではっきり聞き取れるようになります。
耳のいい方は、2ヶ月でこの域に達するのではないでしょうか。
では、どうやって完璧になったかを判断すればいいのでしょうか。ネイティブの友達がいれば簡単に確認できますが、いない場合は次のことをチェックしてください。
単語や文をスラスラ音読できる状態になっているか。音声無しの状態でです。
本を開けて、知らない単語のピンインもしくは注音を見て、音声を聞かなくても音が思い浮かぶかどうか試してみてください。
日本語に置き換えて考えてみましょう。知らない漢字に出会ったとき、フリガナを確認しますよね?そしたら音声聞かなくても発音できます。この状態です。
そして、音をイメージした後に音声を聞いて、自分の発音と同じであれば完璧ということです。
正しい発音の方法で練習をしていれば、中国語の音の違いは脳にインプットされているので、間違っていれば違和感を覚えます。
自分の音声を録音して、お手本の音と合っているかもしっかりと確認するようにしましょう。
ここまでくれば、あとはひたすら単語と文を覚えるのみです。
ネイティブが普段使っているフレーズを勉強したい方は、こちらのフレーズ一覧を参考にしてみてください。
最初に「発音」を勉強してみませんか?
この記事を読んでいる方はおそらく、中国語の勉強をしているけれど上達が感じられずに悩んでいる方だと思います。
私は幸運なことに、彼が台湾人なので発音の間違いを指摘してもられる環境にいます。そのおかげで、「発音の大切さ」に気づくことができました。
やはり、会話を成立させる上では、「発音」は疎かにはできないと思います。
私もあなたと同じようにまだまだ勉強中の身ではありますが、上記の方法を実践したおかげで、音声なくてもピンイン(注音)があれば声調も間違えることなく発音することができるようになりました。
あくまで私の勉強方法にはなりますが、発音の勉強の仕方がわからない方の参考になればうれしく思います。
因みに私が学習しているのは、台湾華語といって台湾で話されている中国語になります。北京語とは違い繁体字であること、発音の仕方にも違いがあります。
「発音が重要」という部分は変わりませんが、別のページで書いてある発音の仕方とフレーズなどは参考にならない場合があるかかもしれませんので、ご了承ください。
中国語の発音の仕方はこちら⇒ボポモフォ発音練習方法一覧
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