こんにちは、管理人のかどやんです。
今回は、発音のコツについて書いてみたいと思います。
中国語の勉強を始めて、必ずぶち当たるのが発音の壁です。それも、大きな大きな壁です。
2ヶ月・3ヶ月と真面目に勉強をし、ピンイン(注音)はある程度ちゃんと発音できるようになったのに、声調もある程度わかるようになってきたのに、通じない・・・。
“なんでーーー!!!”
ここで心が折れてしまう方、多いのではなでしょうか。
私も何度も心を折られて中国語の勉強が嫌になってしまった時期もありましたが、自分なりに通じない原因を見つけ、今は発音が悪くて通じないということはほぼなくなりました。
そして先日、同じように中国語を勉強しているお友達(交換留学生で台湾の大学で勉強をしています)と発音の話題になり、先生から言われた日本人だからこそ間違えてしまうポイントというのを聞いて、なるほどなーと納得。
とっても大切なポイントなのに、大事な事だよ!って教えてくれないから、気づかない・・・。
今回お伝えする中国語の発音のコツを理解することで、今通じない発音は通じる発音に必ず変わっていきます。
“自分の発音のどこが悪いのかわからない・中国語を通じる発音に変えたい!”
そう悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。
それではどうぞ。
その前に
と、その前に。
このポイントは、発音をある程度勉強して理解している方向けに書いているので、中国語を勉強し始めたばかりの方には少し難しい内容かもしれません。
ただ、このポイントを知っていることで、後々発音で躓いてしまった時に必ず役に立つはずです。
あと、「声調が間違っているから通じない」「そもそもの発音の仕方が間違っているから通じない」という初歩的なことは書いていません。
声調・正しい発音の仕方を知っていて、その上で・・・という内容になっていることを予めご了承ください。
発音が通じない3つのポイント
1.ピンインをそのままローマ字読みしてしまっている
この間違い、とっても多いです。
私は昔語学学校に通っていたのですが、その時のクラスメイトがほぼ全員そのままローマ字読みをしていました。
その時は、中級クラスに1ヶ月だけ通ったのですが、クラスメイトの男性は1年半学校に通い、ある程度の語彙力はあるのですが、発音がめちゃくちゃだったのです。
先生も、中級クラスであるからか注意してもきりがないからか、注意をしません。そして本人も、先生に注意をされないので気づきません。
これは、私の留学生のお友達も同じことを言っていました。
ピンインは発音記号であり、そのままローマ字読みするためのものではありません。ただ、やっぱり、見慣れているせいかそのまま読んでしまうんですよね。
特に、間違いの多い発音はこれ。
<例>
就(jiu / ㄐ一ㄡ)、六(liu / ㄌ一ㄡ)、休(xiu / ㄒ一ㄡ)など。
「iu」の音は、実は間に「o」の音が隠れていて「iou」という音になります。そのため、就(jiu / ㄐ一ㄡ)をあえて日本語で書くならば、「じぃょぅ」に近い音になります。「じゅ」ではありません。
詳しい発音方法と音声はこちら⇒子音+一ㄡ(iu)
<例>
「un」の音は、間に「e」の音が隠れていて「uen」という音になります。そのため、準(zhun / ㄓㄨㄣ)をあえて日本語で書くならば、「じゅえん」に近い音になります。「じゅん」ではありません。
詳しい発音方法と音声はこちら⇒子音+ㄨㄣ(un)
<例>
水(shui / ㄕㄨㄟ)など。
「ui」の音は、間に「e」の音が隠れていて「uei」という音になります。そのため、水(shui / ㄕㄨㄟ)をあえて日本語で書くならば、「しゅぇぃ」に近い音になります。「しゅい」ではありません。
詳しい発音方法と音声はこちら⇒子音+ㄨㄟ(ui)
<例>
面(mian / ㄇ一ㄢ)、眼(yan / 一ㄢ)など。
ian(yan)の音は、「a」の音につられてそのまま「いあん」と読みたくなりますが、この場合は、「いえん」と発音します。
また、子音がくっつく場合は「ian」と書きますが、単体の場合は「yan」と表記するため、そのまま「やん」と読んでしまったいる方もいるようです。何れにせよ、この発音は「いえん」です。
詳しい発音方法と音声はこちら⇒子音+一ㄢ(ian)
2.母音の発音が弱い
続いて、ピンインも正しく発音できていて、声調も正しく発音できているのに通じない。この場合、母音の発音が弱い可能性があります。
日本語と中国語は似た音が多いため、日本語の発音のままでOKだと思っている方も多いのではないでしょうか。
ただ、残念ながら、似ていても違う音なのです。これをちゃんと理解していないため通じない・・・となっているケースがあります。まさに私がこのパターンでした。
例えば日本語の場合、「ば / ba」の音は、「b」の音が強く、そして最後までくっついてきます。
ただ、中国語の「ba / ㄅㄚ」はというと、「a / ㄚ」とちゃんと書かれている通りに、この母音をしっかりと発音しなくてはいけないのです。
中国語の「ba / ㄅㄚ」は、あえて日本語で書くならば、「ばーあー」です。「ばー」ではありません。但しあくまで一音節のため、「ばあ」と素早くいうイメージ。最後は母音の「あ」の音で終わります。
特に通じないのが「u / ㄨ」の音です。日本語の「う」よりももっと口を突き出してはっきりと発音しなくてはいけません。
私はずっと、「豬(zhu / ㄓㄨ)」の発音が通じず、子音の「zh / ㄓ」の音が正しく発音できていないのだと思っていました。けれども、実は、「u / ㄨ」の発音が弱かったために、通じていなかったのです。
ネイティブに聞き取りにくいと言われる場合は、母音の発音がしっかりとできていない可能性があります。
“最後は必ず母音で音を終わらせる”
これを意識すると、発音はだいぶよくなります。
3.区切る位置を間違えている
これはお友達が先生に言われたことです。これを聞いたとき、ネイティブにはそう聞こえているのか、なるほどなと思いました。
日本人だからこそ間違えるポイントでもあります。
例えば「kou / ㄎㄡ」は、子音と母音に分けると「k ・ou」です。
ただ、日本語につられて「こう」、「ko・u」となってしまっているそうです。
これは、一見すると大したことないように思えますが、ネイティブからするととても聞き取りづらい音になってしまっています。
母音が曖昧になり、本来であれば「ou」の「o」の音が聞こえるはずなのに、「o」は「k」とくっついて音が小さくなってしまっているために「ku」に近い音に。
ちなみに「kou / ㄎㄡ」の発音は、日本語で書くならば「こぉぅ」となります。
子音・母音をしっかりと理解し、日本語の発音につられないように気をつけるようにしましょう。
まとめ
中国語の発音を勉強し始めた時は、日本語の発音と同じ音いっぱいある!ラッキーとか気楽に考えていました。
けれども、似ているからこそ区別が難しく、どこが間違っているのかわかないと悩む日々が続きました。( ;∀;)
上記のコツを意識して発音をし始めて、「訛りはあるけどちゃんとわかるよ!」と言われるようになり、発音には自信を持てるようになりました。
語学の勉強をしていると、「日本語訛りを恥じる必要はない、とにかく話すことが大切」という意見をよく聞きます。
私もこれには賛成で、日本語訛りを恥じる必要はないと思います。
ただ、“訛っている”と“発音が間違っている”は別物です。
通じない発音でひたすら話し続けても、残念ながら通じることはありません。これは、私が語学の学習をしてきて辿り着いた答えです。
会話を成立させたければ、“訛っているけれど通じるレベル”にしなくてはなりません。
中国語は英語に比べると、このレベルに持っていくのはそれほど難しいものではないとも思います。
残念ながら、英語は音の組み合わせによっては未だに正しく発音できない単語がありますが、中国語では正しく発音できない音はありません。
余談ですが、最近、ベビーシッターをしている男の子が言葉を話し始めたのですが、「好 / hao」の「ao」の音をちゃんと発音しているのを聞いて、子供って本当にすごいな〜と感動。
私は日本語で話しかけるので、日本語も簡単な単語は理解をしており、中国語と台湾語もわかります。そして、誰に対してどの言語で話しかけるべきかもちゃんと理解しつつあるんです・・・。
おそるべし2歳児。
そのうち、あっという間に抜かれてしまうのだろうな。
まぁ、そんなことを考えても仕方がないので、今は自分がやるべき課題をこなしていこうと思ったのでありました。
それではまた〜。