中国語文法の勉強を始める前に知っておくべき基本

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中国語単語・文法

こんにちは、管理人のかどやんです。

 

文法の詳しい説明に入る前に、中国語の特徴について簡単に勉強をしておきましょう。

 

英語には英語の特徴があり、中国語には中国語の特徴があります。英語と中国語の文法はよく似ていると言われますが、まったく同じではありません。

 

この基本を知っておくと、あとあと「あれ?」となることなくスムーズに学習を進めることができるので、文法の学習に入る前に一読しておいてくださいね。

 

 

中国語の特徴

読み方は基本ひとつ

日本語の場合、一つの漢字に対して、いくつもの読み方があります。しかし中国語の場合は、一つの漢字に対して、一つの読み方が基本です。

 

稀に、「多音字」と呼ばれる2つ以上の読み方を持つ漢字もありますが、ごくわずかなので気にしなくて大丈夫です。

 

最初、日本語のようにたくさんの読み方があると思っていたので、基本一つだけと聞いて、とても気持ちが楽になりました。

 

ボポモフォ(注音)を一つずつ確実に覚えていけば、読める漢字が増えていきます!これはかなり嬉しいですね!

 

敬語の体系がない

日本語であれば、尊敬語・謙譲語・丁寧語と敬語があり、自分が置かれている状況において、言い回しを変化させる必要があります。

 

<例>
食べる・食べます・頂く・召し上がる

 

しかし、中国語には日本語のような難しい敬語の体系がありません。丁寧な表現という範囲にとどまり、目上の方と話すときに、言葉がまるっきり変わるということはありません。

 

代名詞が変化しない

代名詞とは、You・He・Sheなど、会話で一度でてきた名詞を、再び表すときに用いるものです。

 

英語だとこの代名詞を、I my  me  のように、主格・所有格・目的格と変化させる必要があります。しかし、中国語の場合は、変化させる必要がありません。

 

<例>

【日本語】
①今朝、私は彼に電話した。

②今朝、彼は私に電話した。

【英語】
called  him  this morning.

He  called  me  this morning

【中国語】
①今天早上打給

②今天早上打給

 

このように、中国語では、「私は」でも「私に」でも、「我」のままで特に変化させる必要がありません。

 

※「私の」という場合は、「的」を使い「我的」と表現する必要があります。

 

主な中国語の代名詞を下記に記載しますので、文法の勉強に入る前に覚えましょう。

 

・人称代名詞

単数
日本語 中国語
一人称

(ㄨㄛˇ)

(wǒ)

二人称 あなた (相手が男性)

(ㄋㄧˇ)

(nǐ)

(相手が女性)

(ㄋㄧˇ)

(nǐ)

(丁寧な言い方)

(ㄋㄧㄣˊ)

(nín)

三人称

(ㄊㄚ)

(tā)

彼女

(ㄊㄚ)

(tā)

それ  (動物に対して)

(ㄊㄚ)

(tā)

それ (命のない事物を指す)

(ㄊㄚ)

(tā)

 

複数
日本語 中国語
一人称 私達 我們

(ㄨㄛˇㄇㄣ ˙)

(wǒ men)

二人称 あなた達 (相手が男性) 你們

(ㄋㄧˇㄇㄣ ˙)

(nǐ men)

(相手が女性) 妳們

(ㄋㄧˇㄇㄣ ˙)

(nǐ men)

三人称 彼達 他們

(ㄊㄚ ㄇㄣ˙)

(tā men)

彼女達 她們

(ㄊㄚ ㄇㄣ˙)

(tā men)

それら  (動物に対して) 牠們

(ㄊㄚ ㄇㄣ˙)

(tā men)

それら (命のない事物を指す) 它們

(ㄊㄚ ㄇㄣ˙)

(tā men)

 

<ポイント>

※下記は、同じ発音です。書くときだけ注意しましょう。

・你、妳 ⇒「ㄋㄧˇ・nǐ」

・他、她、牠、它 ⇒「ㄊㄚ・tā」

・你們、妳們 ⇒「ㄋㄧˇㄇㄣ ˙・nǐ men」

・他們、她們、牠們、它們 ⇒「ㄊㄚ ㄇㄣ˙・tā men」

 

※您は単数のみで使用し、您の複数形はありません。

 

※”彼ら”に、女性も男性も含まれる場合は、「他們」を使います。

 

・指示代名詞

話し手から近い 話し手から遠い
日本語 中国語 日本語 中国語
これ

(ㄓㄜˋ)

(zhè)

あれ

(ㄋㄚˋ)

(nà)

這個

(ㄓㄜˋ ㄍㄜ˙)

(zhè ge)

那個

(ㄋㄚˋㄍㄜ ˙)

(nà ge)

これら 這些

(ㄓㄜˋ ㄒㄧㄝ)

(zhè xiē)

あれら 那些

(ㄋㄚˋ ㄒㄧㄝ)

(nà xiē)

 

指示代名詞に関しては、文法ページで解説していくので、ここでは、こういう言い方をする程度に覚えましょう。

 

動詞は変化しない

英語であれば、食べる=eat 、食べた=ate・・・と活用します。しかし、中国語には、この活用形という考え方がありません。

 

ただ、過去形や受け身が存在しないという意味ではなく、現在進行形、過去形、過去完了形、受け身にするときは、その意味を表す単語を付け足します。

 

<例>

【日本語】私はコーヒーを飲む。(日常的に)

【英語】I  drink  coffee

【中国語】我咖啡

※我=私、喝=飲む、咖啡=コーヒー

 

【日本語】私は、コーヒーを飲んでいます。

【英語】I’m  drinking  coffee  now

【中国語】我現在在咖啡

※現在=今、在=~している(現在進行形)

 

英語のように、その単語自体を活用させる必要はないと覚えておきましょう。

 

また、英語であれば三人称単数(He・Sheなど)のときには、動詞にS(es)をつける必要がありますが、中国語ではこの変化もありません。

 

<例>

【日本語】彼はコーヒーを飲む。

【英語】He  drinks  coffee

【中国語】咖啡

 

中国語の動詞は、どんな状況でも変化することはなく、状況に応じてその意味をなす単語を付け足すと覚えておきましょう。

 

名詞の複数形も変化しない

英語の場合、複数形であれば名詞に「s」をつける必要があります。

 

<例>

【日本語】これらの

【英語】these books

【中国語】這些

 

しかし、中国語の場合、複数形になっても「s」にかわる単語をつける必要はなく、文脈から判断することになります。

 

しかし、数を数える必要がある場合は、「量詞」を使って明確に表す必要があります。

 

量詞

日本語でも、「1個」「1皿」「1本」と、数を数えるときに助数詞と呼ばれる「個、皿、本」を使って物を数えます。

 

中国語にも同じように、物を数えるときに使われる量詞と呼ばれるものがあります。

 

<例>

原子筆(ボールペン一本)

蘋果(りんご三個)

 

日本語と同じで、数える対象によって語が変化(本・個・杯など)します。最初にすべて覚えるのは大変なので、量詞を付ける必要があるということだけ覚えておきましょう。

 

中国語の文法は語順が重要

英語も中国語も、語順が重要なことばです。

 

日本人にとっては、この語順が重要という意味がイマイチわかりづらいかもしれません。

 

例えば、日本語であれば、

 

日本台湾より大きいよ。

台湾より日本の方が大きいよ。

・大きいよ、台湾より日本の方が。

・大きいよ、日本の方が台湾より。

 

という風に、語順が入れ替わっても、同じ意味を表すことができます。

 

しかし中国語の場合、あるべき位置にその語がないと、ネイティブの頭の中は「(・・?」となります。

 

日本 比 台湾 大・・・日本は台湾より大きい。

台湾 比 日本 大・・・台湾は日本より大きい。

 

上の文を見て頂いてもわかるように、日本と台湾の位置が変わってしまうだけで、意味がまったく違うものになります。

 

ネイティブ達は、どの位置にその語があるかで意味を感じとっているため、中国語を学習する際には、語順を意識するようにしましょう。

 

まとめ

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これでひとまず、中国語の特徴はご理解頂けたのではないかと思います。

 

中国語の勉強を始めたばかりの頃は、理解が追い付かないことが多いですが、例文にたくさん触れることによって理解が深まっていきますので、最初はわからないことがあっても大丈夫です。

 

どんどん使えるフレーズを覚えて、感覚で話せるように練習していきましょう。

 

ではまた。